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スポーツ推薦をめぐって(その2)

2024.09.28 塾長ブログ

墨田区 東向島 学習塾 ウエル学院平野進学教室からのお便りです。

 

 

9月末時点で、都立中堅校に通う高校3年生3名が、学習院大学、法政大学、昭和女子大学の指定校推薦を手にしました。 

おめでとう!のこころからの一言は、一般入試が終了するまでは、おあずけです。

 

 

前回につづきスポーツ推薦について記します。

 

もう10年以上も前の話になります。

ある武道で、東京都代表レベルの選手。中学時代はこの6学区で相手になる選手はいません。

 

高校3年生になってお母さん共々、わたしを訪ねてきました。

「この子を、どうしても大学にいれたいのです!」と懇願するのです。

 

「君はどうなの?」と聞くと、生返事するだけでした。

長年、武道をやってきたとは思えない覇気のない話しぶりです。

この時点で、この母子の関わりや母親先導の子育てが垣間見えていました。

 

強豪高校からの強い勧誘で入学し、1年時は活躍したものの、足に大きな怪我をしてレギュラーから外され、2年時以降はスポーツクラスのまま孤独な学校生活を送ります。

入学時点で、「君は、武道を頑張ってくれればよいので、授業中は休養していてもよい」とまで言われたそうです。勉強はしなくてよい、ということです。

 

小学生時代、中学生時代ともに、勉強より武道を最優先しなさい、と祖父からも言われつづけてきました。

 

案の定、到達度テストをやってもらうと、高校3年生どころか、中学1年生の英語や正負の基本的な計算もあやしいレベルでした。

こんな高校生もいるのだな、と「感心」しながら、母親の置かれている現状にほだされて、個人的に引き受けることにしました。

 

祖父からの強烈な“指令”は措くとして、彼の通った高校(知名度のある付属高校です)、これがいただけません。

「寝ててよい」などは、教育者として失格も大失格です。部活は教育の一環であることは周知のこと。教育界から即刻退場をしてもらいたい。

“文武両道”を掲げる高校が多い中、この有名高校は“武一道”でよいということか。

これを一面発達と言って、高校のあり方としても論外です。

 

スポーツで高校選びをする際は、勝利至上主義の部活は避け、スポーツ科学、コーチングなどを熟知しているコーチ・監督を選んでほしい。また、学業との両立にうるさい指導者であってほしい。

 

高校は、単なるスポーツマシーンを育成する場ではありません。

しっぺ返しは、やがて学生のもとに迫られるのですから。

 

 

本日もお読みいただきありがとうございます。

 

 

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