2月1日は都立高校推薦入試の発表日でした。
毎年5,6人受け、合格者は1人、よくて2人というところです。なにしろ倍率が高い。今年は6人がチャレンジしました。その平均の倍率は4倍を超えています。しかし、異変が起こりました。6人のうちなんと5人が合格です。
残念ながら1人は不合格でしたが、この6人に共通するのは、
①まじめで、努力家。
②人当たりがよく、やさしいタイプ。
③自分を表現する言葉を持ち合わせている。
面接のテクニックだけでは克服できない、資質的な面が評価されたようです。企業でも「こいつと一緒に仕事がしたいという学生を採れ」と面接官は上から言われることが多いと聞きます。
わたしは変なところに頑固で、合格者5人といまだに握手をしていません。あくまで、一般受験者とともに喜びを分かち合いたいからです。今でも一般受験者と同等の勉強量を課しています。気を抜くような5人でもありません。
だからなのか、推薦発表日にこんなメールをいただきました。
「本日、○○高校に合格できました。自分で平野先生に言いたいからと口止めされておりました。(中略)追伸:ついつい私が『今日位、おやすみしたら?』と、声をかけましたら『今、気を抜いたらどんどん成績が下がるから休みたくない。塾はちゃんと行く。』と言っていました。嬉しかったです。」
教師冥利に尽きるとはまさにこのことですね。
確かに生徒達には、「受験は、受かればいいというものではない」旨、話をします。
なんといったらよいのか、人間のエゴが絡んだ受験、強制力を伴う受験、受験生の内面的な成長を阻む受験、どこかにウソが潜んでいる受験……。合否が問われる一方で、受験に至るプロセスやその健全さも同時に問われてこなければならないというのが、わたしのとらえ方です。
ついでですが、合格発表が出てもいまだに勉強の手を緩めないこのHさん。これまで模試でなかなか偏差値60の壁が破れないでいましたが、2月上旬に実施した最後となる都立高校判定テストにおいて、3科、5科ともに61という数字を打ち立てました。
お伝えしたいのは、『何のための勉強か、受験か!?』この問いに対する動機づけに誤りがあると、子どもは勉強に、受験に後ろ向きになってしまうということです。親が注意すべき点です。
先月号のお便りは、「皆さんには『子育て楽観主義』をお薦めしたい。親は無くとも子は育つ!リラックス!」という1文で締めくくりました。
野田市の心愛(みあ)ちゃん10歳、あんな父親のもとに生まれなければ……。
‘子は親を選んで生まれてくる’、誰がどういう根拠で発したのでしょうか。
子が殺人者の父親など選ぶはずはない!子は親を選べないのです。
新聞報道によれば、母親はこんな言葉を残しています。
「娘が暴力を振るわれていれば、自分が被害に遭うことはないと思った。仕方がなかった」「千葉には誰も知り合いがいないので、誰にも相談できなかったし、警察に行こうとしたこともあったけど、結局行けませんでした。」
この無力な母親を責め立てるのは容易なことです。
そんなことよりも、まず問題にしなければならないのは、『母親の孤立化』です。
子どもを連れて役所にでも、警察にでも逃げ込めばいいものを、それすらできないほどの圧倒的な孤立状態に苦しめられていたのでしょう。
「学習性無力感」(逃げ切れないというあきらめの心理)に陥り、夫への絶対的服従から逃れられなかったのかもしれません。
わたしが今回強調したいことは、父と母の関係性です。
恋愛時代からこれまでの関係性を振り返った時、両者の間に対等な話し合いというものが成立していたのか?二人で意見しながら子育てに関わってきたのか?
『子どもはまさに夫婦関係の証』などとも言われたりします
。子どもの問題が、実は夫婦のありかたの問題であったりもします。
子どもも新学期ならば、夫婦も新年度です!!
Let’s Enjoy “夫婦”!! 言葉のキャッチボールをしながら、明るく仲良くなっていきましょう!
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