
墨田区 東向島 学習塾 ウエル学院平野進学教室からのお便りです。
OHTANI SHOHEIというスーパースターがメジャーリーグを席巻している一方で、日本のアマチュア野球の旧態依然とした‘野球哲学’が今なお存続しつづけています。
8月猛暑の中、塾生の所属するある少年野球チーム、午前9時から午後6時まで、屋根もない土手で1日中,練習と練習試合が数日間もつづけられました。
某都立校野球部も同様で、休養日も設定されないまま、1日中、練習と遠征試合が続けられました。塾の講習にはもちろん間に合わず、疲労感一杯の表情で21:00位に来室する状況でした。
各チームにはいろいろと事情があるのでしょうが、しかし誰がどう見てもやり過ぎです。炎天下のグランドにいる時間が長すぎる。
健康を害すための練習であり、根性論むき出しの練習としかわたしの目には映ってきません。
ちなみに、アメリカ・カリフォルニア州では厳格な制限が導入されています。
33.4°C以上は、屋外活動全面禁止
32.2°C~33.2°Cは、屋外活動は1時間以内、防具着用禁止、20分以上の休憩必須
30.9°C~32.1°Cは、屋外活動は2時間以内、最低4回の休憩
違反するとペナルティーや訴訟の対象になるとのことです。
何を目指しての少年野球なのか、高校野球なのか、監督やコーチ ,顧問(もちろんその自己犠牲的な献身には頭が上がりません)、スポーツ科学、健康学、コーチング理論、そしてスポーツ庁の指針・ガイドラインなどぜひ参考にして、指導にあたってもらいたいです。
炎天下での長時間練習、そして今夏の甲子園大会で2回戦を辞退した広陵高校のような監督、コーチのみならず部員にまで蔓延している暴力体質。
「昭和野球人」による暴力、根性、非科学性といったネガティブな要素がいまだに払拭されていない気がします。
過去の成功体験から離れられず、最新の理論学習がなされていないということなのでしょう。
中学校の部活の外部委託が各地で話し合われるようになりましたが、炎天下のなか、8時間もの時間をフィールドにとどまらせるような外部チームでは任せられませんね。
たとえば運転免許の取得プロセスに倣って、いくつもの段階(学習内容)をクリアーし、最終テストに合格した者のみに指導者としての資格を与える。
青少年の健康と命を守り、そして最先端の野球技術を取り込んでいくためには、ここまでやっていただきたいです。
もう1点、今後、部活やクラブチームを運営していく中で、年に2回ほどアンケート調査を行うことを義務付けたい。
練習内容、強度をはじめ、指導者による暴言、暴力、ハラスメントなどを無記名で自由記述してもらう。
さらに、第三者による外部委員会を設けて、そこがこのアンケートを集約する。
もちろん、周知のとおり、学校や教育委員会は隠蔽体質から逃れられませんから、それらを排除した「部活・クラブチーム第三者委員会」のような組織を数多く立ち上げてもらいたいです。
止むことのない部活内でのハラスメント、暴力、健康障害、いじめ、それらを直接原因とする自死。
ここまで徹底しないと第2の、第3の広陵高校事件、大阪市立桜宮高校・バスケットボール部の体罰自死事件などは決してなくなることはないでしょう。
本日もお読みいただきありがとうございます。
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