墨田区 東向島 学習塾 ウエル学院平野進学教室からのお便りです。
韓国で修学旅行中の高校生ら304人が犠牲になった大型客船「セウォル号」沈没事故から、この4月で10年となりました。
生徒達には事故のあらましを話し、「危険察知行動」について考える機会としました。300人もの高校生が溺死したということで、話を聞く生徒達の真剣度はマックスでした。
沈没しかけているにもかかわらず、「動くと危ないから、じっとしていなさい」という船内アナウンスが繰り返されたと報告されています。適切な避難誘導はなく、狭い船室で待機せよ、ということです。
あの石巻の大川小学校の悲劇を思い出します。
児童108人のうち84人が津波にのみ込まれてしまいました。裏山に避難させることなく、校庭に退避させたままでした。管理者の認識不足によって、教職員含む100名もの尊い命が奪われてしまったのです。
ここで、生徒達に振ります。
「さてみんなだったら、どうする?船内アナウンスに従って、待機していた?どう?ここでちょっとした教訓を読み取っておこう。船内放送だろうが、警察官の指示であろうが、学校の先生の言いつけであろうが、まず冷静になって自分の頭で考えてみる。船が大きく傾きつづけているのだから、だれが何と言おうと、そこから脱出することがまず第1、じゃない?!」
「皆がわかっているように、平野塾長は性格が曲がっているから、人が右といえば左に行くことを考えてみる。上と言われれば、下へ行くことを試みる。ある時は、この性格の悪さがものをいうことがあります。格好良く言えば、緊急時は“批判的精神”を発揮しなさい、ということです。」
言うは易く行うは難しですが、こうした批判的な発想も育てていきたいですね。
それにしても、溺死した多くの高校生たちの手の指が折れていたと言うのです。
水がそこまで迫り、小さな窓から必死の思いで脱出を試みたと伝えられています。
これをはじめて知らされたわたしは、一瞬、パニックに陥りました。
高校生の修学旅行先であった済州島(チェジュ島)。
2度訪れました。
1度目は、1948年の「4・3事件」で虐殺された島民6万人に手を合わせてまいりました。
2度目は、304名の高校生のために、海に向かって合掌させていただきました。
本日もお読みいただきありがとうございます。
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