教育に限って言えば、この夏はいじめに始まり、いじめで終わった夏でした。
大津の「いじめ自殺事件」の報道の在り方を見ていて感じるのは、警察の
教育現場への介入にあまりに無批判だ、ということです。
逆に言えば、警察権力の手を借りなければならないほど、
教育行政が破綻してしまっているということです。
とりわけ強調しておきたいことは、教師への管理強化です。
今のシステムでは、教師の視線は生徒一人ひとりに向けることは難しく、
校長-教育委員会といった管理者を意識せざるを得ません。
つまり、生徒からの評価よりも、管理者からの勤務評定に過敏に
させられているわけです。
民主的で自由なる教育活動が制限されています。子ども達と正面切って
向き合う時間がきわめて不十分です。
教育委員や校長と同様に、教師も”事なかれ主義”に毒されてゆきます。
いじめを見ても見ぬふりをする教師がいても当然の状況なのです。
余計なことにかかわって、マイナスの評価をもらいたくはありません。
”見ても見ぬふり”、これはぜひとも我が子と話し合っておきたいテーマです。
教師も見ぬふり、クラスメイトも見ぬふりでは、あまりにも過酷すぎます。
たった一人の正義派がいれば、助かった命。悔やまれてなりません。
保護者の皆様。2学期が始まる前に、我が子の前で次のような宣言を
しておいてください。
いじめを直接見たり、間接的に聞いたら、
見て見ぬふりをしてはダメ!人間として
自分が卑屈になるだけだから。
今や”傍観者の暴力”という言葉もある。
あなたもいじめに介入したことになるの。
見たり聞いたりしたら、先生に伝えるか、
お母さんに必ず話して!
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