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AIの「保護率39%」、でも子の命は奪われた

2023.07.18 塾長ブログ

墨田区 東向島 学習塾 ウエル学院平野進学教室からのお便りです。

 

前回のブログで炎天下の部活・甲子園についてふれましたが、「新兵器」が開発されようとしています。

実証実験が始まったばかりだそうですが、腕時計型の端末で、深部体温が上昇するとアラームが鳴る仕組みだそうです。そのアラートで塩分・水分の補給や休息を促します。実用化が待たれます。

 

 

さて、ChatGPTの話題が聞かれない日がないほどですが、生徒達にはAI・ChatGPTについてのエッセイを読ませて、その使い方や問題点について学ぶ機会を与えるようにしています。

 

三重で4歳の娘さんが母親の虐待により命を奪われ、生前の児相の対応が問題視されています。

児相側は、

①あざが虐待によるものと断定できなかった。

②母親が児相側の指導に応じる姿勢を見せた。

③AIでの評価は「保護率39%」だった。

以上をもって一時保護せずに定期的な見守りという決定をした、とのことです。

 

わたしも勉強不足で知らなかったのですが、政府は昨年年9月に児相の負担軽減のため、一時保護の判断にAIを活用することを政策に盛り込んだそうです(AIもいいが、人員を大幅に増やすことが先決では?と即座の突っ込みを入れたくなりますが)。

 

①のあざは、虐待と断定できなかっただけで、その可能性は否定されたわけではありませんね。

②の母親の児相への協力的な姿勢も、母親を責めるのは気が引けるのですが、性悪説に立てば虚偽の返答と見ることもできます。

そして何よりも、③のAIそのものを、またその「保護率」をいかに評価するかという問題が残されています。

 

AIがますます仕事や社会生活に入り込んでくると、必然的に「AI信奉」が強化されてくることは間違いありません。AIに判断を委ねる傾向が強くなるという意味です。危険ですね。人間としての思考が軽視ないしは停止して、今回のような事件や犯罪への道が開かれることが予想されます。ジョージ・オーウェルの『1984』ではないですが、まさに人間の思考が支配されるわけです。

 

生成AIのChatGPTに今年度の医師国家試験をやらせたところ、正答率が合格ラインを越えたとの論文が公表されました(金沢大学)。しかし、詳細について分析したところ、「多岐にわたる疾患で間違えを犯し、命にかかわる診断や診療には不向きだ」との結論を導き出しています。

 

AIも間違った情報を流します。わたしたちの批判的な精神が試されることになります。

何事も“盲信”はいけませんね。生徒たちには繰り返し訴えているところです。

 

 

墨田区 東向島 学習塾 ウエル学院平野進学教室からのお便りでした。

 

本日もお読みいただきありがとうございます。

 

酷暑の折、ご自愛ください。

 

 

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