12月11日(日)の都立Vもぎにおいて、立派過ぎる得点をあげた生徒がいます。
桜堤中のK君。社会の偏差値、75!
皆の学力がアップするこの時期にあって、いくら得意科目でもこの数字は出せません。
70越えはときどき見ますが、天井(‘てんどん’ではなくて、‘てんじょう’です、あしからず…。)とされる偏差値75は、めったにお目にかかれるものではありません。いいものを披露してくれました。
ひざ痛に悩まされているわたしも、スッと立ち上がって、よろこびのグータッチ。
「ブラボー!」と声高に叫んであげればよかったと今になって後悔。わたしの芸はまだまだ未熟です。
K君の社会科への接近。これがまた何とも言えないかっこうのよさ。
小学4年生の時、図書室である本に偶然出会います。ウエル学院でも、小学生に一番読まれてきた全10巻からなる本。いまの高校生の中には、何度繰り返し読んだかわからないという生徒もけっこういます。わたしが選んだ「小学生に読ませたい10冊の本」の1冊でもあります。
本、いや正確には漫画。ある時期、未熟な思想しかもてない国会議員の圧力で、図書館から排除されそうになった漫画。原爆の実相を描いた名作中の名作『はだしのゲン』(中沢啓二 汐文社)です。原爆の悲惨さだけでなく、人としてのやさしさ、生き方、社会のあり方など、様々なことを考えさせられ、学ぶことができます。子どもたちには絶対に読ませなければならない本と、わたしは位置付けています。
さて、K君。4年生の時、偶然手にして読み込んだといいます。『ゲン』に惹きつけられたとは、いい感性をしています。図書室に全巻そろっていなかったので、自分で買いたしたというのです。原爆の実相をまず漫画で落とし込め、感性的な認識力を高めます。さらに、社会、国家、平和、命、愛、連帯、核兵器、殺戮、ジェノサイド、国際法等々、社会的な認識へと関心を発展させていくのです。
「社会(歴史、地理、公民)に関する用語や理解に関しては、すぅーと入ってきます」とはK君の弁。彼にとって社会科は、単なる暗記科目ではなく、より良い社会を築くための考える道具なのかもしれません。記述式問題への深い洞察力も感心させられます。
次回は小中学生の社会科への接近についてお話させていただきます。
昨日から冬期講習が始まりました。
講習初日1時間目の中学3年生へのわたしからの第一声は。
「エイエイ・オー!」、これはわたしの流儀にはありません。
「塾に通わせてもらっている親への感謝の気持ちを、ひと言でいいから伝えること。」
「塾に通えない友達もいる。みんなは恵まれている。先生は、講習代の何倍もの成果を皆に、皆の親に届けるつもりでいる。ともに張り切って取り組んでいこう!!」
お問い合わせ
0120-630-133