墨田区 東向島 学習塾 ウエル学院平野進学教室からのお便りです。
「昭和の知の巨人・立花隆」と並んで、わたしが常に注目している実業家・日本屈指のイノベーター・書評家がいます。
日本マイクロソフト株式会社の第2代社長・成毛眞氏です。
成毛氏を知ったのはあの冤罪事件「村木厚子事件」(2009年)で、いち早く「無実の村木厚子さんの解放を求めます」と公然と声明を発したことによります。
検察は悪質な証拠の改ざんを行い、厚生労働省の事務次官であった村木氏を逮捕・起訴し、164日も拘置しました。
著名な実業家からの勇気ある検察批判。なかなかお目にかかれません。
ほとんどの企業(人)はどちらかと言えば、毎年せっせと献金し、政権におもねり、選挙協力する。政権ばかりでなく、他の権力組織にもすり寄る。
成毛氏は臆することなく検察に反旗を掲げたのです。ほれぼれしますね。
実業家としての実績、そして正義を貫く人格、これだけですばらしさ満杯なのに、氏の著作数と読書量には驚きを隠せません。
2年ほど前までHONZという書評サイトを13年間も続け、わたしもちょくちょく参考にさせていただきました。
さて、そんな成毛氏ですが、『AI時代の子育て戦略』(SB新書)という教育関連の本も上梓しています。
結論的には、幼少期からの「理系脳」の開発、具体的にはSTEM教育の充実を強調しています。
SはScience(科学)、TはTechnology(科学技術)、EはEngineering(工学)、MはMathematics(数学)で、これらを横断的に学び、自ら社会的な課題を発見し、解決する力を育てる教育を指します。
STEMにArt(芸術)を加え、STEAMという造語もあって、氏は「アートにも造詣を深めなければ、ビジネスにならない」とまで言ってのけます。
何より奇抜なのは、ゲームに関する氏の主張です。
1章まるまる使って、「子どもにはゲームをやらせなさい」と言うのです。
「受験勉強はほどほどにして、子どもが興味を持つことをとことん追求させればいい。興味の対象が見つけにくいのだったら、ゲームをやらせればいい。ゲームだったら熱中する子は多い。『ゲームなんてとんでもない。ゲーム中毒になるくらいならガリ勉のほうが大学に行ける確率が高いからまだマシだ』 あなたがそう考えているとしたら、相当頭が古い。ゲームに対する認識が昭和期のファミコンで止まっているといってよい。(中略) テレビゲームは知的能力を長期的に向上させる効果がある (中略) 日ごろからアクションゲームをする人は、注意力や迅速な情報処理、課題の切り替えの柔軟性、頭の中で物体の回転を思い描く力など、さまざまな認知機能の向上が心理テストによって実証されたという。 (中略) スマホでよくCMを流しているような課金制のパズルRPGゲームなどにハマっても賢くならないが……。」 (111頁)
これを読んでゲーム消極派の親御さんは、‘困った’と感じることでしょう。
逆にゲームにあけくれるお子さんを持つ親は、‘一抹の安心感を得た’という印象を持たれたことでしょう。
残念なことは、いま社会問題にまでなっている「ゲーム依存症」について全く触れていないことです。
“成毛信奉者”になるもよし、わたしのような汗をかくこと、身体性を重要視するもよし、
保護者の皆様一人ひとりのご判断を尊重いたします。
各分野の識者からいろいろと学ぶことが大切ですね。
本日もお読みいただきありがとうございます。
日々、夏期講習の準備に追われ大忙しです。
保護者の皆様もご自愛ください。
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