子どものクリスマス会もいいけれど・・・

2023.12.15 塾長ブログ

墨田区　東向島　学習塾　ウエル学院平野進学教室からのお便りです。

個人面談に、講習の準備に大忙しの毎日を送っているところです。

そう、小学生対象のクリスマス会の準備もしなければ。

お菓子　OK。　飲み物　OK。キリスト教やイエスの話はわたしの得意とするところ。

今年は新約聖書のどの話の読み聞かせをしようか。楽しくも、またためになるクリスマス会にします。

‘食べて、飲んで、ゲームをして’　これではクリスマス会とは言えませんね。単なるお遊び会です。クリスチャンの方々に失礼です。小学生として最低限の教養が身につくよう、この機会を利用して実際の聖書を見せ、西洋絵画（最後の晩餐や十字架にかけられたイエス、マリヤの涙等）にふれ、イエスの教えを学びます。

わたしは大学院時代、マレーシアのマラヤ大学にリサーチ・アシスタントとして在籍していました。

あるマレー人と仲良くなり、話の流れで宗教についての話題になりました。

「マサハル、あなたはどんな宗教に帰依していますか？」

「わたしには特定の宗教はありません。 I　have no religion.」

彼は日本人の無宗教についての知識がなかったせいか、わたしがno religionと発したその瞬間、

唖然とした表情、いや嫌悪感に似た表情にかわったのです。

マレー人はほぼすべてが敬虔なるイスラム教徒です。１日５回のお祈りは決して欠かすことはありません。

断食もします。困った人がいれば進んで施しをします。豚肉、アルコールは口にしません。わたしの出会ったマレー人は例外なく親切で、温かみのある方ばかりでした。

田舎まで出向き、高床式の快適な家に泊めていただきました。大歓迎されました。おまけに結婚式まで招待していただき。

イスラム教徒のごくごく一部が、イスラムとは合い入れない過激な思想に取り込まれ、人への攻撃をはばからないのです。困ったものです。本来のイスラム教徒はほんとうに優しく、平和主義の方ばかりです。

彼らにとってはイスラムという宗教なしに、人が生きていくというのが信じられないのだと思います。宗教に帰依していない人間など、もはや人として認められないのです。宗教心を持たずに人は生きていくことなどできるはずもない。だからno religionと言葉にしたわたしに唖然とし、嫌悪感を抱いたのだと思います。

彼の心の動きを察知したうえで、わたしは言葉をつづけました。

「日本人は無宗教がほとんどです。無宗教であるばかりか、宗教的な行事に何の信念もなく、安易に溶け込んでいます。１２月２４日のクリスマスイブでは、聖書を一度も呼んだことのない人たちが ‘Merry

Christmas！‘と祝杯をあげます。年を越して１月に入ると、神社にお参りに行きます。神道の’し‘の字も知らない人たちが。人が亡くなるとお寺でお坊さんからお経をいただき、仏教に接することになります。キリスト教、神道、仏教の何でもありの“行事宗教”が日本人の宗教です。」

そのマレー人は口を開けたまま、言葉が出ませんでした。

まったく信じられないでしょうね、日本人の行動が。３つの宗教のいわば “いいとこ取り”ですから。宗教的信念も敬虔さも感じられない無節操な日本人と彼には映っていたのでしょう。

懐かしい思い出話に付き合って頂きました。

中学３年生の進路指導では、私立高校の選択に際して仏教やキリスト教の高校を薦めることがあります。

若い時の宗教的な体験は何らかの形でその後に生きてきます（自民党が長期にわたって推してきたアレは論外ですが）。

海外に行くことが当たり前になっている現在、生徒達にはその国に関する予習を怠らないよう促しています。歴史、文化、宗教、地理、政治、特色ある法律、等々、しっかり勉強してから行くようにしなさい、と。最低限　『地球の歩き方』はしっかり読み込んでおくこと、お節介な塾長からの小さなアドバイスです。

本日もお読みいただきありがとうございます。

寒暖差のある毎日で、インフルエンザも流行っています。

お体には十分にご留意ください。