墨田区 東向島 学習塾 ウエル学院平野進学教室からのお便りです。
それにしても昨日(9日・火)、午前中の暴風雨はすさまじかった。
瞬間風速30m越えと言うのですから、桜の麗しき花びらも耐えきれません。
先週、塾の春休みを利用して、日本橋まで映画を見に行きました。久しぶりです。
米アカデミー賞で7冠を取った「オッペンハイマー」 ━━‘原爆の父’として異名をとる天才物理学者の伝記映画です。アメリカでも大ヒットし、日本でも封切り3日間で3.7億円の興行収入を上げたそうです。
不思議と言うか、驚きです、この人気に。
「アメリカ人は、広島・長崎への原爆投下に肯定的な意見をもつ割合が高い」と言われ続けてきました。この映画は、当時アメリカの原爆戦略に批判的な作品とわたしの目には映ります。それゆえ、本土アメリカで、上映反対のデモが起こっても不思議ではないと思うにですが。
さまざまな社会事象の危機に伴う意識の変容が、国民全体に起こっているのでしょうか。アメリカ国民の社会意識に詳しい社会学者の意見に耳を傾けたいですね。
3時間という長編にも関らず、緊張感を途切れさせない工夫が、随所に散りばめられています。
特に印象に残っている場面の1つが、オッペンハイマーのあの忌避的な態度。
原爆投下後、検証のため、オッペンハイマーはあの‘地獄絵図’と対峙することになります。しかし、「原爆の父」はそのフィルム映像に1秒たりとも凝視することはできず、目を背け、顔を上げようとはしませんでした。
この忌避的な態度こそ、当時の権力者たちのあり様を象徴するものではないかとわたしは察知しました。
自分たちの手で‘渾身込めて’作った原爆にもかかわらず、その残虐非道性から目を背けるのです。現実を見ようとはしません。そして、「戦争を早期に終わらせ、犠牲者を少しでも少なくするために投下した。必要だったのだ。」とうそぶくのです。
オッペンハイマーのこの忌避的な態度から、わたしたちは貴重な教訓を学ぶことができます。
すなわち、歴史や社会的な現実から、決して目を背けてはいけない。そして、学びの作業を続けていかなければならない、ということを。
あらためてワイツゼッカー元ドイツ大統領の演説(1985年 第二次世界大戦終戦40周年記念)のあの名言が思い出されます。
「歴史を変えたり無かったりすることはできない。過去に目を閉ざす者は現在に対しても盲目になる。非人間的行為を心に刻もうとしない者は、また同じ危険に陥るのだ」
ロシア、イスラエルの一方的な侵略戦争、ジェノサイドに終わりが告げられない。
日本もアメリカの言いなりになって、大幅な軍事予算を組み込んでいる。そればかりか、共同開発した戦闘機を第三国に輸出することを認める、こんな重要案件を国会を通さずに閣議決定で押し通す。MADE IN JAPANの戦闘機が、戦争に使用され、人を殺傷するのです。平和憲法をもつ日本にとって許されることでしょうか。
戦後、オッペンハイマーはトルーマン大統領にこんな言葉を言い放つのです。
“ Mr. President , I feel I have blood on my hands.”
(大統領、わたしは自分の手が血塗られているように感じるのです)
科学者として、また人間としての「良心の呵責」と「罪の意識」の告白として受け取ってもよいのでしょう。
戦闘機を売って利益を得るなど、まさに日本人の手が血塗られてしまうことに他なりません。
ウエルの生徒には、授業の妨げにならない程度に、様々な社会事象の見方や本質について話します。親や学校の先生ではなかなか踏み込んでいけない問題にも、問いかけを忘れません。
知ること、学ぶことの喜びと必要性について語りかけます。
さて、授業の準備に入ります。
小学生の要約作業のテーマは何にしよう。「半導体って何だろう?」がいいかな。
高3生の授業のよもやま話は、というと、オッペンハイマーの映画と「なぜ原爆は投下されたのか?」について、一席ぶってみようかな。
よもやま話をした後の授業は、なぜか生徒達のモチベーションが高まっている様子です。
本日もお読みいただきありがとうございます。
≪2024年度 合格実績 中学部≫
上野高校
関東第一(特進)
共栄学園(国際)
駒込高校(特進)
実践学園(特進)
昭和鉄道(鉄道)
墨田川高校
本所高校
武蔵野大付千代田
≪高等部≫
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北里大学(獣医)
千葉工業大学(工学)
千葉商科大学(人間社会)
東京理科大学(理学)
東洋大学(生命)
日本工業大学(先進工)
日本大学(生物資源)
日本大学(先進工)
法政大学(文学)
明治大学(文学)
立正大学(史学)
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≪2024年1月 英検合格者≫
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2級 新高3
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≪中学部 学年末テスト 高得点 ≫
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M・Y君 社会=91点、英語=90点
S・Kさん 英語=91点
K・S君 社会=96点、理科=91点
新中3
S・Sさん 国語=95点
H・Yさん 英語=96点
K・T君 社会=96点
T・H君
5科=485点、9科=855点
S・K君
5科=491点、9科=860点
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