墨田区 東向島 学習塾 ウエル学院平野進学教室からのお便りです。
今月号では「成績の伸び悩み」について、学習言語という視点に立って述べてみたいと思います。
保護者からこんな問いかけを幾度も受けてきました。
「日常会話はすらすらとそれこそ言葉豊富に応答するのですが、学校の国語とか他教科の記述問題となるとさっぱりなのです」
日々の日常会話のほとんどは、「生活言語」によって成り立っています。
幼児期から親をはじめとする身近な人たちとの関わり合いの中で獲得した言語です。
極めて具体的でわかりやすいのが特徴です。
一方、学校の授業の中で語られ、教科書に記載されている言語が「学習言語」の代表です。
生活言語が豊かであっても学習言語が獲得できるわけではない、というのが定説です。
両者は別個のものであり、また教科によっても学習言語は質的に異なってきます。
例を挙げれば、英会話スクールでいくら日常会話を学んでも、「日本の現在の物価高についてディベートせよ」とこられたら困りますね。
使用する単語が全く異なりますし、ディベートですから論理的な展開といった工夫なども求められてきます。
生活言語では通用しない語彙力と論理力が必須となります。
「伸び悩み」の主な原因が、まさしくこの「学習言語」(語彙力・論理力・読解力)の弱さにあります。
中学生は期末テストを終えたばかりですが、塾でのテスト勉強の様子を見ていると、成績上位の生徒とそうでない生徒の学習状況はやはり違って見えてきます。
ノートや教科書を読む➡ワークに取り掛かる➡自分で丸付けをして、解説を熟読し、記憶に定着させる。
こうした一連の流れ作業を上位者は手際よく効率的に実行していきます。
勉強が苦手な生徒は、学習言語で書かれてある教科書を読むのに四苦八苦、というよりめんどくさがって読まない、あるいはポイント(要点)をおさえながら読むという作業がままならない。
丸付けしても解説を熟読することはせず、結果、ワーキングメモリーに取り込むことができない。
学習言語における語彙力、読解力、論理力が養われていないと、テスト勉強や探求学習のような「自学自習の能率」が極端に低くなってしまいます。
その結果、どうしたって成績は伸び悩みますね。
例えば、日本の小学4年生の語彙数は7,000~9,000と言われていますが、少なくともこの1.5~2倍弱の語彙数を持つ4年生は珍しくありません。
どう伸ばしてきたのでしょうか?
1つは、やはり幼児期からの読み聞かせと児童期の読書です。
2つは、家庭内の会話の質と量。日常会話の中に学習言語がどれほど取り込まれてきたか。
3つは、子どもの「推し活」。
わたしもよく見るサンドウィッチマンがMCを務める 『博士ちゃん』。
人気抜群のエジプト博士・ワコちゃん(15歳)は、小学生時代からエジプト学者の論文を読破してきたそうです。
日常会話もプロの司会者並みで、遺跡を語るその表現はまさに内容豊かな学習言語のオンパレード。
学習言語の獲得にはそれ相当の時間と労力が必要になります。
いま未発達であっても心配ありません。
誰しも、その時が来ればこれまでにない勢いをもって学習を始めるものです。
「伸び悩み」そのものに意味があります。「意味のある停滞・高原現象(いわゆる“壁”)」と理解していただいて結構です。
焦る必要はないのです。
あなたのお子さんは“大器晩成”!です。
人生は長い。今後、まだまだ伸びていくのです。
本日もお読みいただきありがとうございます。
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