塾長ブログ

墨田区　東向島　学習塾　ウエル学院平野進学教室からのお便りです。

 

ある作家の青春小説に背を押されて旅をした経験が１度だけあります。

旅先は愛媛県松山市。

 

夏目漱石の 『坊ちゃん』 ……ではありません。

伊集院静さんの 『ノボさん　小説正岡子規と夏目漱石』 （講談社） です。

 

先週、胆管がんでお亡くなりになりました。　残念で仕方がありません。

まだまだ活躍してほしかった。合掌いたします。

 

 

夏目漱石を扱った小説 『ミチクサ先生』（講談社　上下２巻）もお薦めですが、この 『ノボさん』 (正岡子規の愛称)は、文学的な素養に欠けるわたしでも大いに楽しめる青春伝記小説です。子規の飾らぬ人柄が伊集院流に直截に表現されていて、ぜひ逢ってみたくなりました。

 

小説に突き動かされて旅に出るなどかつての「文学青年」気取りも甚だしく、今思うにやや赤面気味の行動でした。

伊集院さんの 『ノボさん』 に完璧に心を持っていかれました。魅せられてしまいました。

 

昨年１０月、道後温泉近くの松山市立「子規記念博物館」に足を運び、子規を身体,五感すべてに感じてまいりました。ひとこと、“至福”。

 

（ブログ２０２２年１０月１４日「受験生、正岡子規から積極思考を学ぼう！」をご参照ください。）

 

わたしの旅行記などどうでもよいのです。

とても魅力的な人柄であり、また優れた作家・随筆家を失ったことが悔やまれてなりません。

 

小学生には 『機関車先生』（講談社文庫・集英社文庫） を、野球好きの中・高校生には直木賞受賞作品の 『受け皿』 (文春文庫)を、愛する人を失った精神の苦しみと復活を見る 『いねむり先生』 （集英社文庫）、

どうぞ手に取ってみてください。易しい文体の中に伊集院さんの優しさと人間愛が感じられます。

そう、『大人の流儀』からもたくさんの教えを受けました。

ありがとうございました。

 

伊集院さんの子育てに関するこんな一文を見つけました。

最後になりますがご紹介させていただきます。

 

「私は子どもの教育は、他人の痛み、哀しみを自分のものとしてとらえることができるこころが芽ばえれば子育ての半分はできたと考える」

 

 

親として、子ども達を預かるものとして決して忘れてはならない教育名言ですね。

 

墨田区　東向島　学習塾　ウエル学院平野進学教室からのお便りでした。

 

本日もお読みいただきありがとうございます。

 

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