墨田区 東向島 学習塾 ウエル学院平野進学教室からのお知らせです。
ゴールデンウイーク後にはじまった“お話タイム”(保護者との個人面談)、お忙しい中時間をやりくりしていただき、ありがとうございます。
有益なお話が聞けて、わたしにとって楽しいひと時でもあります。個人面談は1年を通じて行われています。いつでもご気軽にお申し付けください。
この1週間、子ども達を傷つける不快で言語道断の事件がつづきました。
江戸川区立中学の男性教諭(36)が、殺人の容疑者として逮捕されました。
特別支援学級を担当し、優しくて楽しい先生と評判でした。ショックで登校を控える生徒もいるそうです。
中学生、それもメンタルにハンディキャップを背負う生徒の場合、事件そのものが受け入れられない、あるいは受け留めきれないことも予想されます。時間の経過とともに、不安感が増してしまうこともあります。保護者はもちろん、カウンセラーはじめ専門家の精神的なケアーが欠かせません。それにしても、妻と7歳の長男を筆頭とする2男1女があまりにも気の毒でたまりません。
「小学生の息子に『山川選手は何をやって捕まりそうなの?』って聞かれた。なんて答えればいいのか。」
3月のWBCでは「侍ジャパン」の一員として活躍した西武の山川選手。強制わいせつ致傷の疑惑をかけられて、一軍登録抹消となりました。刑事事件にまで発展してしまうかもしれません。
大谷翔平選手らが下火の野球界を盛り上げてくれた一方で、同じWBCの選手がプロ野球選手のイメージを壊していく。これは野球が大好きな子ども達への裏切り行為に他なりません。
子どもが憧れる選手は、いまや記録を残す偉大なプレーヤーだけでなく、大谷選手よろしく“人間性”や“思いやり”、“リーダーシップ”、そして人としての“マナー”に長けていること、こうした素養が求められてきます。そういうスポーツ界にはめずらしい良き流れの中にあって、山川選手の行為は決して受けいれられるものではありません。
もう1人の性加害者、故ジャニー喜多川氏。
戦時中の日本軍兵士による従軍慰安婦、性奴隷問題を想起させます。
地位と権力と暴力を振りかざす男が、無抵抗で絶対的な弱者をもてあそぶ。
今回の場合、12,3歳の男の子が餌食になっています。
どんなにか怖かったでしょう、屈辱だったでしょう。「自分を売り出す」ことを犠牲にして、恥辱に耐え続けた少年たち。あまりに不憫です。
子どもにとって大人への不信感が募るばかりです。
大谷選手をはじめ、子ども達の良きモデルになるような大人がもっともっと登場してくれることを願わずにはいられません。
ここで、1人のリベラルな学者の言葉を紹介させてください。
小泉信三(1888~1966年)、慶応義塾ファンなら誰しも知っている経済学者。かつて、現在の上皇の教育担当であり、野球殿堂入りも果たすなど、様々な分野で活躍しました。
「吾々両親は完全に君に満足し、君を吾子とすることを何よりの誇りとしている。僕はもし生まれ変わって妻を選べといわれたら、幾度でも君のお母様を選ぶ。同様に、吾子を選ぶということが出来るものなら、吾々二人は必ず君を選ぶ。」
氏はクリスチャン(プロテスタント)ですから、人間愛が生きることの基底にあるようですが、それにしても妻へ、そしてわが子への純粋で率直な愛の告白、美しいですね。なお、小泉氏の1人息子は第二次世界大戦がはじまると、軍に取られ戦死しています。
「両親は完全に君に満足」している。わが子への無条件的な愛情の証ですね。
とかくわたしたち親は、わが子の欠点やいたらなさばかりに目が行き、もんくや叱責がたえません。
これではわが子を「何よりの誇り」とすることはできません。
親側に求められてくること、それはわが子に対する心からの敬意にほかなりません。
“生まれてきてくれてありがとう!”という‘あの頃’の謙虚さは、いったいどこへ行ってしまうのでしょうか。
“健康でさえあれば”というエゴなき透明な心性(神聖?)は、消えてなくなってしまうのでしょうか。
親って駄目ですね。
親を演ずるうちに欲や支配が先だって、大事なものを見落とすようになります。
昨年12月に出版された『母という呪縛 娘という牢獄』(講談社)なるノンフィクション作品が注目を浴びています。娘は学業優秀で中高一貫校に通っていたが、大学入試でつまずく。母の強制と支配で、国立の医学部を目指すのですが、9浪してもかなわなかった(娘はこの9年間を「地獄の時間」「囚人のような生活」「監獄のような浪人生活」と振り返っています)。
ある深夜、娘は「モンスターを倒した。これで一安心だ。」とツイッターに投稿し、死体遺棄、殺人で逮捕されます。
極端な事例ですが、子どもを親の思い通りに操作するその反動の危険性とおそろしさ。
親として留意しておきたいところです。
一方、母親の考え方、意識も問われてこなければなりません。
この母親は公立中学校に対して、「バカ学校」と蔑んだり、国立の医学部に対する「信奉」を最後まで捨てきれずにいました。
学歴に対する病的なこだわり、これが娘の殺人動機に繋がってしまったのです。
学歴の低いわが子には「満足」できず、「誇り」にも思わない、ということですね。
かなしいことです。親側の人間観、教育観の見直しが求められてきます。
付け加えておかなければならないことがあります。何らかの理由で、気の毒にもわが子を愛せないという親がいます。母性愛が作動しない親。つらいですよね。責めることはもちろんできません。
わたしがもっともジーンとした言葉。
「妻を選べといわれたら、幾度でも君のお母様を選ぶ」
子育ての原点ですね、夫婦間の愛は。
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